文楽とか浄瑠璃とか

文楽のことなど徒然に

カテゴリ: 人形浄瑠璃

昨日10月18日は淡路人形座へ
特別公演「和のよそおい、大人のお出かけ」に伺いました。

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この公演は、淡路人形座では初めての
来場者のお召し物を和装に限定したイベントです。
「和服を持っていても着ていく場所がないと言う方が多い」と
呉服屋さんから伺った若手技芸員さんの発案で企画されました。

詳しくはこちらの記事をご一読下さいませ。
和装で気軽に浄瑠璃鑑賞を 9カ月ぶり特別公演 兵庫の淡路人形座
(神戸新聞NEXT 10/13(火) 10:00配信)


会場にお出ましになられた皆さん、とても素敵で、華やかでしたね。
内容も、千本桜の道行き、着付解説、そして衣装山と、
時間の経過とともに、どんどん華やぎが増して、
フィナーレの撮影会の時には、舞台に色とりどりの花が咲き
笑って並んでいるかのようでした。



◆義経千本桜 道行初音旅

曲と詞章の美しい大好きな道行きです。
旅路の風景と、源平合戦の様子(ここに至る経緯=時間の旅路)を
浄瑠璃がうたい人形が踊りで表現する。

淡路の浄瑠璃は、語っている内容が聞き取りやすいので
人形が今、何を表現しているのかが、よくわかります。

継信の戦いを回想するくだりなど、
浄瑠璃と人形が見事に重なって
おお!と思わされたことでした。

全体を通して、床も手摺も皆さん素敵で、
聴き応え見応えのある道行きでございました。

◆人形着付トークショー

人形の着物を解きながら(解体しながら)
ときどき、思い出話なども交えて、
丁寧な解説をしていただきました。
とても興味深く聞かせていただきました。

◆衣装山

昨年2月の淡路、同じく9月の文楽劇場に続いて3度目の鑑賞です。
何度見ても飽きない、どころか、もっと見たいと思わせる。
素敵な演目です。

◆衣装山撮影会

てっきり客席からやと思うてたら、まさかの舞台で撮影会。
衣装山も間近で見せていただくことが出来ました。
嬉しかったです。
竿にかかった衣装は、今では制作が難しいような
大胆な構図に繊細な刺繍が施されたものが多く、
ドキドキしながら鑑賞させていただきました。

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イベントの後は、福良八幡様にお参りに。
今回もご縁をいただけて嬉しい限りです。

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淡路人形座の皆さん、
この度はお世話になりました。
華やかで楽しい、素敵なイベントでした。
有難うございました(*´ω`*)




2月22日は淡路人形座へ
淡路人形綸旨宣下450年記念公演に伺いました。

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第二部は「播州皿屋敷」の解説そして上演です。

まず最初に、理事長からご挨拶代わりに
子供の頃の肝試しのお話がありました。
それが落語のようにおかしくて、よう笑わせて頂きました。

その後は久堀先生から演目の解説。
この人形浄瑠璃は昭和十年以来上演が途絶えていましたが
「青山館」を平成28年に淡路人形座が復活上演、
そして「忠太物狂い」を今回新たに復曲、上演とのことでした。

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青山館

床は昨年夏の道春館に引き続き友庄さんVS友勇さんの鉄板ペア。
このお二人の浄瑠璃は安心して聴けます。
とても良かったです。

手摺も皆さん良かったのですが
特に史興さんの鉄山は迫力がありました。

井戸に浮かぶ人魂

怨霊となったお菊に遠隔で首根っこを掴まれ
前にバックする鉄山のムーンウォーク

屋敷が唸るポルターガイスト

怪談エンタテイメントの王道を
満喫しながら舞台は忠太物狂いへと。

忠太物狂い

友吉さん率いる浄瑠璃の音曲に合わせて
繰り広げられる新九郎さんオンステージ。

お菊の怪しい姿と
エンドレス・イリュージョンで同じ場所を逃げ回る
忠太の滑稽な姿が、ふわっと怖く、面白い。

そして期待を裏切らない
エンディングのお菊ラスボス怨霊化。

淡路のケレンを存分に楽しませて頂きました。

有難うございました(*´ω`*)





2月22日は淡路人形座へ
淡路人形綸旨宣下450年記念公演に伺いました。

公演は2部構成、内容は下記です。
1部:市民講座、並びに、式三番叟の上演
2部:「播州皿屋敷」の解説、上演

まずは第一部のことを、自分の備忘録&メモ的に
このエントリーに書きたいと思います。

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淡路人形の起源と「綸旨」

淡路の人形浄瑠璃の歴史は、淡路人形座のウェブサイトに
詳しく紹介されているので、ぜひこちらをご一読下さいませ。

淡路人形浄瑠璃の歴史(淡路人形座ウェブサイト)

今回のレクチャーは主に「綸旨」について、
久堀先生からお話いただきました。

この綸旨がどういうもので、どういう役割を果たしたかは
こちらのニュースで分かりやすく解説されています。

「綸旨」授かり450年 淡路人形浄瑠璃資料館で展示(神戸新聞NEXT)

下記は自宅に戻ってから探した淡路の人形浄瑠璃に関する資料です。
備忘録としてここに記録しておきます。

淡路古今紀聞(国立国会図書館デジタルコレクション)

淡路人形芝居・兵庫県教育委員会(マンガで解説されていてわかりやすい)

能勢の人形浄瑠璃における創造性2 : 文楽、淡路・阿波の人形浄瑠璃との比較を中心に
松浦伸吾/大阪音楽大学(国立国会図書館デジタルコレクション)


式三番叟

レクチャーの次は式三番叟の上演。
能の演目として有名な式三番(翁)は、能のみならず、
日本全国に伝わる郷土芸能、神事、そして舞踊等に受け継がれています。
翁が舞い天下泰平を、三番叟が舞い五穀豊穣を祈るのです。



式三番は不思議な演目です。
その起こりに関しては、「風姿花伝 第四 神儀云」に記述されていますが、
この詞章とうとうたらりたらりら~」の意味は、世阿弥の時代ですら、
よくわかっていなかったようです。
※申楽談儀(未読)に「ようわからん」と、書いてあるらしい。

各地に伝わる詞章(全文)に多少の違いはありますが、

 とうとうたらりたらりら。たらりあがりららりとう。
 ちりやたらりたらりら。たらりあがりららりとう。

この不思議なフレーズは共通で(たぶん)
何百年という時を超えて、日本中で謳われ続けているのですね。

私はこの詞章の響きが好きです。
とても心地よく感じる。

「よくわからない」けれど「語り継がれている」フレーズが
重要な意味を持つ、ある日、世界を変えるような作用を起こす
というのは、幻想的な創作物によくある仕掛けですが

淡路の式三番叟を聞き、その舞を見ながら
案外、これはリアルでそういうものなんかもしれん、
古から日本全国に伝わるこの不思議な詞章、そして舞が、
この国を護ってるんかもしれんなあ、
そんな事を、ぼんやり思うておりました。

資料:大蔵虎明筆『式三番』高桑いづみ著 東京文化財研究所
(国立国会図書館デジタルコレクション)


福良八幡様へお参りに

講座の前には、福良八幡様へ参らせていただきました。

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雨上がりで、所々水たまりの出来たこの石段、
どうやって上り下りしたもんか、悩んだんですが
人がおらんのをエエことに、着物の裾を膝までめくりあげて
ソロリソロリと(〃∇〃)。

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3度目の福良訪問で、やっとご縁が頂けて嬉しい限りです。
そのお礼と、ご挨拶をさせていただきました。

御神籤は末吉
これは持ち帰り、今も時々、読み返しています。

良いお参りをさせていただきました。
有難うございました。


12月22日は南あわじ市にある淡路人形座へ。
第1回 豊澤町太郎師(とよさわまちたろう し)の浄瑠璃録音を聴く会
「奥州秀衡有鬠壻(おうしゅうひでひらうはつのはなむこ)
鞍馬山の段(くらまやま の だん)」を、聴きに伺いました。

これは令和元年文化庁「地域文化財総合活用推進事業」の
市民講座やそうですが、こういう企画が成立するのは、
地域の底力というか、蓄積されたコンテンツ力があるからに他ならず
何ともすごいことやなと、思わされたことでした。


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町太郎師による録音の経緯

1970年、国立劇場民俗芸能公演「淡路人形芝居」をきっかけに、
翌1971年、早稲田大学演劇博物館が「文楽には無いもの
(残っていないもの)の録音を町太郎師に依頼します。
その後1971年から数年をかけて多くの演目が録音されました。

今回はその中からこの段の口をピックアップして解説、
録音を鑑賞しましょうという講座(会)でした

講座の内容

講座では、久堀先生が床本全文に注釈を併記したレジュメを
解説しながら、まさかの全文講読。

今回は先生が床本を読み、注釈をつけて行く中で、
ご自身も勘違いをしていた部分があったということで、
そのへんも含めた、かなり丁寧な解説をお伺いし、
その後に、町太郎師による弾き語りの録音を拝聴するという、
随分と贅沢な内容でした。

淡路人形座 演目あらすじ:奥州秀衡有鬠壻 鞍馬山の段へリンク

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写真:淡路人形座


物語の筋はシンプルでわかりやすいものです。
ただ、浄瑠璃の中に、古典からの引用やパロディ、
言葉遊びなどがあって、それらを知れば知るほど味わい深く、
ところどころで「うふふ」と笑えて面白い。

お三味線の師匠による義太夫弾き語りを聴いたのは初めてでしたが
古い録音にも関わらず、滑舌がよいせいか、言葉がとてもわかり易く、
また、人物も語り分けられていて、どっぷりと、その世界に
はまり込ませて頂くことが出来ました。

次回はぜひ、人形芝居で聴いて見てみたいです。
淡路人形座で上演されるのを楽しみにしています。

*****

講座のことは、人形遣いさんのツイッターで知ったんですが
当初すでに別の予定があり、諦めておりました。
ですが急遽、日程変更となり、これなら行ける!と
参じた次第です。

行きのバスでは仕事の段取りばかり考えていましたが
帰りのバスでは、頭の中で、クリスマスソングを
メドレーで鳴らしておりました。
(なんで浄瑠璃ちゃうねんというツッコミはナシで(〃∇〃))

講座を聴いて、頭から仕事を離したおかげで、
随分リラックスできたんやと思います。
おかげで、一足お先の、良いクリスマスになりました。

淡路人形座の皆様、久堀先生
この度はお世話になりました。

有難うございました。

*****

【お礼】
人形座から出た後、エレベータでご一緒した年配の紳士に
高速バスの乗り場をご案内頂きました。
人形座とバスの乗り場は向かい合わせの位置にあるんですが
辺りが暗くて、よく見えず、お尋ねした次第です。
雨の中、ご親切に、有難うございました。

【お土産】

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お土産は淡路人形せんべいです。
他人のような気がせず思わず買うてしまいましたとさ(〃∇〃)



9月8日は文楽劇場へ
ふるさとの人形芝居2日目「淡路人形芝居」に伺いました。

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お席3列26番にて

衣装山

2月に淡路で見せていただいた山よりも大きく
とても見応えがありました。
写真撮影禁止というのも良かったと思います。
やはりこういうものは、じっくり衣装に注目したい。
着物好きにはたまらない演出です。

玉藻前曦袂
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国立国会図書館デジタルコレクション書誌ID:000000508453
玉藻前曦袂 浪岡橘平 等著 金桜堂/明治25年7月出版

道春館の段

好きな一段です。
大きな動きはありませんが、
登場人物それぞれが胸に抱えた思いをしっかり表現されていた。

人形がいいですね。
淡路独特の大きな首に合わせて、当然動きも大きいのですが
それを感じさせる事なく、深く静かな悲しみを描き出す。
クライマックスでは、その大きさを存分に活かして
ダイナミックに演出する。

友庄さん、友勇さんも良かったです。

友庄さんは、2月に金殿の段を聴かせて頂いた時、
ええ太夫さんがいてはるなあと思うていたのですが
今回も変わらず、良い義太夫を聴かせていただきました。

少し話しがそれますが、淡路のだんじり唄は
数十人の歌い手さんが、役割分担をして、一段を歌い切る。
ソロパートは当然、皆さん全力で唄い語るわけで、
それはそれは見事です。玉三(玉藻前曦袂三段目=道春館)
金藤次のクドキなど、それだけで泣けるほど凄い。

そんな歌い手さんが山のようにいる淡路島で太夫をする、
こういう数十人の唄以上の語りを一人でする、
DNAレベルで聞く耳を持った人たちが認める語りをする
というのは、凄いプレッシャーやと思うんですが
それゆえに、淡路の太夫さんは強くなるんやろなあと
思わされたことでした。

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国立国会図書館デジタルコレクション書誌ID:024153801
安倍泰成調伏妖怪図 香蝶楼豊国,豊国

神泉苑の段

面白い。
あの大きな狐の登場から玉藻前の狐面、
そして神鏡の威力で狐退治まで。

悪役が若い娘に近づくも、実はその娘は狐で
ほなら一緒に悪さしよう、権力を掴もうと企てるも
ヒーローに神様の鏡でやっつけられるという

SFエンターテイメントの王道を行く
ケレンの世界を存分に楽しませて頂きました。

太夫の友和喜さん、お三味線の友弥さんもヨカッタ。
こういうお姫さんとか、妖狐とかのフィクションは
女義の声が登場人物にしっくり重なって
エンタメ度もパワーアップするなあと、
思わされたことでした。

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国立国会図書館デジタルコレクション書誌ID:000000506588
絵本三国妖婦伝 下編 高井蘭山 著 出版 木村文三郎 明治17年11月

狐七化けの段

狐七化け=新九郎さんオンステージ。
淡路のケレンと、新九郎さんご本人の魅力を存分に楽しめる。

お唄もとても楽しく、そしてちょっと色っぽく
こういう歌詞や、それに合わせた遣いは
世界中何処へ行っても楽しまれるやろなあと思いながら、
聞いて見ておりました。

エンディングは、まさかのフライングフォックス。
華やかな幕切れに、劇場中に拍手が響き渡った。
お見事でございました。

床も皆さん、しっかり揃っていてヨカッタです。

人形は、新九郎さんの見事な遣いに引き込まれるのはもちろん
遣い手さんご本人の魅力も凄いというか。
人形の遣いに重ねて、遣い手さんにまで色気を感じるやなんて
こんなこともあるんやなあと、正直びっくりしてしまいました。

新九郎さんは、人形遣い+役者の両方をなさってるんかな
それはそれで、素敵な事やなあと、思わされた事でした。


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淡路の人形芝居が文楽劇場でかかるのは
今回が初めてということで、
劇場の大きさを生かして、
どんな演出をなさるのか
とても楽しみでしたが、
期待以上に、楽しませて頂きました。

またぜひ大阪、文楽劇場で
淡路のケレンを存分に楽しめますように(^人^)

淡路人形座の皆さん、有難うございました。




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