文楽とか浄瑠璃とか

文楽のことなど徒然に

カテゴリ: 文楽本公演(国立文楽劇場)

4月23日は文楽劇場へ
4月文楽公演第三部 小鍛冶へ伺いました。

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本公演は刀剣乱舞とのコラボレーション企画ということで
小狐丸様の人形やスタンプ、そして特別パンフレットなど
スペシャルなおもてなしが用意され、楽しゅうございましたね。

また、お若く美しい審神者の皆様も大勢お運び下さり、
劇場がとても華やいで、嬉しゅうございました。

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お席2列16番にて

【床】

壮観でした。

文楽の明日を担う若手で美声でイケメンぞろいの太夫陣、そして
藤蔵さん率いるロックなお三味線方の皆さんがズラッと床に並び、
霊的で荘厳でちょっと不思議な世界をお浄瑠璃で表現する。

織さん稲荷明神、睦さん宗近の太い語り。
芳穂さん道成の美声冷静。
ツレは小住ン亘くんと贅沢なこと。

お三味線も華やかで美しく、
とても聴き応えのあるお浄瑠璃でございました。

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【手摺】

玉志さん稲荷明神キラッキラ☆.。.:*・゚
光輝く狐の神様でございました。
左/玉勢さん、足/玉路くん。
3人出遣いで素晴らしい舞を堪能させていただきました。
玉路くんの足遣い、狐らしくてとても良かったです。

玉佳さん
宗近かっこよかった。
稲荷明神の相槌を受けて剣を打つ厳かな姿、素敵でした。

紋秀さん
勅使橘道成 とても上品でよろしゅうございました。

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4月文楽公演は千穐楽を1日残して幕となりました。

今はただ、この状況が早く終息に向かい
1日も早く、平和な日々が訪れることを願うばかりです。

5月には東京公演、そして6月には鑑賞教室、若手会がございます。
どうか初日が迎えられますように。

技芸員の皆様、関係者の皆様、そして観客の皆様の
ご健勝を祈念しております。
必ずお元気でいて下さいますように。



4月23日は文楽劇場へ
4月文楽公演第三部 傾城阿波の鳴門へ伺いました。

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傾城阿波の鳴門は、近松門左衛門作「夕霧阿波鳴門」を
近松半二らが翻案した全十段の時代物です。

物語の全体像は阿波徳島藩のお家騒動を軸とした「ザ・時代物」
なのですが、原作をあたっていないので説明が叶いません。

今回の上演は八段目「十郎兵衛住家の段」。
昭和63年3月以来33年ぶりに文楽本公演にかかったそうな。

この段の粗筋は下記リーフレットの紹介文が分かりやすいかと思います。

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お席2列16番にて

【床】

碩くん、燕二郎くん、
御簾内ではございましたが、よいお浄瑠璃でございました。

千歳さん、富助さん
泣いた。溜まってたモン全部流れるほど泣かされました。
おつるは健気でかわいそうやし、
母と名乗れず娘を立ち去らせるお弓は悲しすぎて
両手で手ぬぐい握りしめて嗚咽をこらえておりました。

靖さん、錦糸さん
錦糸さん、やっぱり素晴らしい。
残酷な段やのに、お三味線の音色が美しゅうて。

靖さん、少し難しゅうございましたでしょうか。
ご精進くださいますように。

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【手摺】

勘十郎さん 
お弓のあの動きは、重の井子別れの2人と同じ、
実際のそれやない、心を表したもんやと思います。
浄瑠璃に遣いが重なって、よじれるようなお弓の苦しみが、
まるで我が事のように胸に伝わって来たことでした。

勘次郎くん 
健気なおつるちゃん、よう遣えてた。

玉佳さん 
十郎兵衛、急なことで、難しゅうございましたでしょうか。
この経験が必ず次に繋がりますように。

亀次さん、飛脚、捕手の皆さんもよかったです。

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4月文楽公演は千穐楽を1日残して幕となりました。

今はただ、この状況が早く終息に向かい
1日も早く、平和な日々が訪れることを願うばかりです。

5月には東京公演、そして6月には鑑賞教室、若手会がございます。
どうか初日が迎えられますように。

技芸員の皆様、関係者の皆様、そして観客の皆様の
ご健勝を祈念しております。
必ずお元気でいて下さいますように。



4月3日ならびに13日は文楽劇場へ
4月文楽公演第二部 国性爺合戦(二段目/三段目)へ伺いました。

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国性爺合戦は日明両国の血を引く台湾、鄭氏政権の祖、
鄭成功を主人公に、韃靼の勃興によって衰退した明国再興を目指す
英雄達の活躍を、中国と日本を舞台に描き出した近松門左衛門作の
時代物の傑作です。

浄瑠璃には、全段を通して隙間なく日本、中国の古典が引用され
厚みをもたせた詞章が、荘厳な世界を創り上げています。

かと思えば、今の少年漫画の原型ともいえるような冒険譚やチャリ場、
不思議空間もあり、観客を楽しませる工夫にあふれている。

また、冒頭の虚しい人工色を破壊し現実を突きつける赤い血潮
からの、平戸浜(淡い水色)、竹と虎(緑と黄)、紅流し(青と赤)、
碁立軍法(無彩色/白黒)竜馬ヶ原(総天然色フルカラー)などなど
物語全体を見渡した色彩計画も施されています。

※古典からの引用や色彩計画に関しては、とても内容が深いので
 少しづつ、別エントリーでアップして行きたいと思います。

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芝居を楽しむための鑑賞ガイドとしては、本公演プログラムとあわせて、
平成28年1月の公演プログラム並びに床本が良い手引となりましょうか。

もっと知りたい、理解を深めたいと思われる方は、
ぜひ注釈付きの原作をお読みくださいませ。

振り出しは何も考えずに原作を読み、
→注釈を読みながら原作を読み
→注釈で説明される引用元を片っ端から調べながら読み
→情報を叩き込んだ上でもう一度原作を読み
→振り出しに戻って何も考えずに原作を読む。

この一連の流れを繰り返す中で、物語への理解を深めると共に
クエッションを抽出し、観劇を通して答え合わせをするという、
マニアックな楽しみ方も出来るのではないかと思います。

参考までに、わたくしがご推薦出来る書籍を下記に記載します。

・新潮日本古典集大成 近松門左衛門集 信多純一先生 校注
・Four Major Plays of Chikamatsu / Donald Keene

いずれも古本であれば、お手頃価格で入手可能かと思います。
ご興味のある方は検索してお手配くださいませ。

※キーン先生の翻訳は、わたくしのような漢文に不案内な者には
 物語を理解する手引になります。英語は自動翻訳で読めますので(〃∇〃)。

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◆お席 10列 19番 (4/3), 2列 19番 (4/13)にて

【床】

◆平戸浜伝いより唐土船の段
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緡蛮黄鳥、止于丘隅。(中略)可以人而不如鳥乎

硬派、大学の引用から始まり、
次は軟派、和藤内と小むつの馴れ初めから結婚までを唄う貝づくし、
そしてまた硬派で軍法をひらめいたあと
栴檀皇女の漂着で物語は大きく動き出す。

まるで寄せては返す波のように硬軟の詞章が組み立てられ
最後に寄せた大波に乗って、和藤内たちが、
為すべきことを為すため、居るべき場所へと
鳥のように海を渡っていく。
そんなふうに感じられる段です。

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冒頭、希さん、よろしゅうございましたね。
この段を通して、和藤内、とても太く強く良かったと思います。

小住んGJ。感情の起伏、揺れ動きの激しい小むつをしっかり語れていた。
都のおなごではない、海の女らしい気の強さ、情の深さも感じられました。

咲寿くん。栴檀皇女、ようやった。
「なむきゃらちょんのふとらやあやあ」は、けったいな詞章で、
そこだけ聴いてたら吹き出しますが、そうやない、何や訳がありそうやと
思わせる。

そして次の「大明ちんしんにょうろ。君けんくるめいたかりんかんきう。
とらやあ/\」では、観客をシリアスにさせていた。良い語りでございました。

老一管 津國さん、老一管妻 南都さんもよかったです。

チーム清志郎のお三味線方も皆さんよろしゅうございました。

「女房息をきって走り付き、舟のとも綱しっかと取り」は
三味線の音色でその有様がよう分かり、ほうとしたことでした。

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◆千里が竹虎狩りの段

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謡曲「龍虎」の引用から始まる大好きな段です。

冒頭の詞章で、筑紫の地は蜃気楼に包まれ、やがて霞んで消えていく。

たどり着いた唐土の始まりは、竹の緑と虎の黄という衝撃的な色合いで、
物語の舞台が大きく変わったことを視覚に訴えます。

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亘くん、御簾内からしっかり語れていた。
清允さんもよかったです。

三輪さん、チーム團七の皆さん、とてもよろしゅうございました。
少年漫画のような愉快な浄瑠璃、虎ちゃんとのお約束もばっちりで
楽しませていただきました。

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◆楼門の段

仁ある君も用なき臣は養ふ事あたはず。
慈ある父も益なき子は愛する事あたはず。

忠孝の葛藤を示唆する詞章から始まる重厚な段です。

※ドナルドキーン先生はこの部分を曹植の詩からの引用と
 注釈されていますが、引用元を探すことが出来ませんでした。

クライマックスの三段目は、時代物の中の世話場です。

英雄たちが政治や面子で雁字搦めになった挙げ句、膠着した状況を
将軍の妻であるだけの若い女と、庶民の老女が自らを犠牲にすることで
打開する。

楼門では、会いたいと焦がれていた父が訪ねて来たにも関わらず
鏡に映してその姿を見ることしか出来ない錦祥女の切なさ、悲しみ、
苦しみが描き出されます。

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清治さん、
初日はお三味線の音色が届かず。
13日も、いつものキラキラを聴くことが出来ませんでした。
たぶんこれは、わたくしの体調のせい。

呂勢さん
この段はやはり難しいのでしょうね。
ご精進くださいますように。

◆甘輝館の段

No comment.

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◆紅流しより獅子が城の段

群青の中に浮かび上がる赤。

七宝瑠璃の器に入った尊い紅は、青い水面を流れ、
群青の中で光る赤い松明のもとに流れ着く。
その松明の赤で群青の闇を切り裂くかのごとく、
犠牲の紅により未来が切り開かれる。

青と赤、相対する色のコントラストに包まれて
死と未来、悲しみと希望が描き出されるダイナミックなこの段。

藤さん、清友さん、大迫力の素晴らしいお浄瑠璃でございました。
エンディングは輝きに満ちあふれていた。
日本の麒麟これなるはと異国に武徳を照らしけり。
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荀子(勸學):玉在山而草木潤、淵生珠而崖不枯。
論語:君君臣臣、父父子子、公曰、善哉

【手摺】

簑助さん
錦祥女、美しゅうございました。
楼門の上で冠を揺らし鏡に映る鄭芝龍を見る姿は神々しくもあった。
長い間お疲れ様でした。
有難うございました。

一輔さん
錦祥女、儚うございました。
簑助さんの後を、しっかり遣えていた。

玉男さん
甘輝が舞台に登場した瞬間、以前、記録映像で見た先代が重なりました。
雰囲気がとても似ていた。少ない動きの中に、甘輝の葛藤が感じられて
とてもよろしゅうございました。

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玉輝さん鄭芝龍老一管、勘壽さん老一管妻
ベテランお二人の間違いのない遣い。
安心して物語に集中出来る。素敵でした。

清五郎さん 小むつ
若々しい色気、可愛げ、悋気からの憎まれ口、そして夫の旅立ちまで
表情がくるくると変わる、魅力的な小むつでございました。

簑一郎さん 
栴檀皇女、窶れて海辺に辿り着いた様子、ようわかりました。

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玉志さん
和藤内 国性爺鄭成功 素晴らしかったです。

まず衣装。

・平戸浜:松でしょうか。緑と茶の装束が表現する若々しい生命力。

・千里が竹:虎を捕える綱の意匠でしょうか。綱柄の黒い長着からチラと覗く赤。
      万緑叢中紅一点、緑(中国)の大地に優れた者が
      訪れたことを知らしめる。

・紅流し:群青の中、真っ赤な着物が示す、鼓舞する心と闇を切り裂く力。

・エンディング:異国の装束に身を包んだ輝く日本の麒麟ここにあり。

どれもすべて美しゅうございました。

大団七の首と衣装を存分に生かした大きな遣い。
紅流しの橋の上は豪快で、エンディングは荘厳で
人形のエネルギーが客席に押し寄せてくるかのようでした。

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虎ちゃん、勘市さん安大人、軍兵の皆さん
舞台を縦横無尽に駆け回るダイナミックな殺陣。
とても面白かったです。

虎ちゃん絶好調でラリアット決めておりましたが
軍兵さんの受け身もよろしゅうございました。

床まではみ出した虎ちゃんが、
三輪さんにおセンスでペシっとされるお約束、
田河水泡先生の漫画「のらくろ」に出てくる虎が
「きゅう」と言うようで、かいらしかった。

腰元の皆さんもよかったです。

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ご案内のとおり、緊急事態宣言の発令により
4月文楽公演は千穐楽を1日残しての幕となりました。

今はただ、この状況が早く終息に向かい
1日も早く、平和な日々が訪れることを願うばかりです。

5月には東京公演、そして6月には大阪で鑑賞教室、若手会がございます。
どうか初日が迎えられますように。

技芸員の皆様、関係者の皆様、そして観客の皆様の
ご健勝を祈念しております。
必ずお元気でいて下さいますように。



4月9日は文楽劇場へ
4月文楽公演第一部 恋女房染分手綱へ伺いました。

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恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)は
近松門左衛門作、全3巻の世話物「丹波与作待夜の小室節」を
吉田冠子、三好松洛が、全13段の建て浄瑠璃として増補改作した
時代世話物です。

今回上演されている「道中双六」と「重の井子別れ」は
その十段目にあたり、原作の上の巻の内容が、
ほとんどそのまま、使われています。

この場面に至る経緯は、芝居の中で、重の井により語られますので、
事前に情報が必要な場合は床本をご一読ください。

恋女房染分手綱 床本
※ようこそ文楽へ-鶴澤八介メモリアル 「文楽」ホームページへリンク

鑑賞ガイドとしては、本公演のプログラムとあわせて、
第23回文楽素浄瑠璃の会(R2/8/22) 公演プログラムが
この段を理解する良い手引となりましょう。

七世竹本住太夫師匠「文楽のこころを語る」に収録されている
「沓掛村」の藝談なども、興味深い内容で参考になるかと思います。

また、近松の原作はもちろん、ダイジェストや識者のコラムなど
様々な情報がございますので、それらを通して、自分なりの聴きどころ、
見どころを発見するのも楽しいかと。

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◆お席2列19番にて

【床】

■道中双六

わたくしにとって初めての浄瑠璃、そして文楽でしたが
思っていた以上にリズミカルで、勢いがあって、
聴いていて、とても楽しゅうございました。

勝平さんのリードで始まる双六は
睦さんサイドで咲寿くんがほのぼの伴走膝栗毛。

とはならず、

咲寿くん、えらい勢いで睦さんを煽り出し、
若い2人がヒートアップ。

勝平さん、清公さんを従え
道から反れんようコントロールしつつも
遠慮なしの強い撥。

太夫、三味線 火花を散らすデッドヒートに
聴いているほうも盛り上がり
「ええぞ、行け行け!」と心の中で煽っているうちに

一番勝ちの勝つ色の花のお江戸に付き給ふ。

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■重の井子別れ

咲様、燕三さん 泣いた。
馬子唄 たまりませんでした。

透き通った浄瑠璃が、劇場を悲しみで包み込む。
その中で、自身の心を開放し、思う存分涙する。

余韻は家に帰ってからも続き
床本を読み返しては思い出し、
うるうるしておりました。

坂は照る/\、鈴鹿は曇る。
土山間の間の、土山、雨が、降る
降る雨よりも親子の涙なかに、しぐるゝ、雨やどり

素晴らしかった。
有難うございました。

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【手摺】

和夫さん 重の井
絶品でございました。
なんというか、格が違う。

ラストシーン、あれはおそらく、重の井、三吉の、
ほんまの気持ちを見せたのやと思いますが
それが現実には叶わんことやと分かるぶん余計に悲しく
ぽろぽろと泣いておりました。

玉彦くん 三吉
でかしゃった。
タバコをのみ大人びたふうではあるけど
座敷で1人待つ時のやっぱり子供と思わせる無邪気な仕草。
重の井にすがりつき精一杯に訴えるいじらしさ。

受け入れられんとわかったあと、
手ぬぐいで頬被りからのスローモーション、
柱にもたれ遠くを見る姿は
胸を締め付けられるようでした。

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文司さん 本田弥左衛門
「数献の盃」で、足もとヨロヨロ
猩々緋の道中羽織白いところは髪ばかりで
りりしげに話す中身はちょっとエロ。
偉い家老のはずやのに、ちょけた愛嬌のある老人で
とてもよろしゅうございました。

紋臣さん 腰元若菜
お福の首と遣いが合うて茶目っ気たっぷり
かいらしゅうございました。

玉峻くん調姫
緊張したはったなあ(;´∀`) 

勘介くん、玉路くん 踊り子
2人とも綺麗に踊れていました。
勘介くんの遣いは、扇を持つ腕がすっと伸びて美しかった。

紋吉くん、玉翔くん 宰領
三吉にゲンコツなんかして、
ほんま憎らしゅうございました(褒め言葉です)

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この日の恋女房染分手綱は、床も手摺も、
完成度の高い、素晴らしい文楽やったと思います。

後半、人形遣いの配役替えがございますが、
さらに良い文楽になりますように。


***************

いよいよ明日13日で前半が終了し
15日からは後半がスタートします。

どうか無事、何事もなく、千穐楽が迎えられますように。

技芸員の皆様、関係者の皆様、そして観客の皆様の
ご健勝を祈念しております。
必ずお元気でいて下さいますように。




4月9日は文楽劇場へ
4月文楽公演第一部 花競四季寿へ伺いました。

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花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)は
近畿圏の四季の情景を音曲と踊りで表現する景事物です。

描き出される情景は
1.春 京の都 初春を祝う大和万才 
2.夏 丹後半島(のような海) 海女の恋
3.秋 逢坂山 若き日の恋を忍ぶ関寺小町 
4.冬 猿沢池 新しい春を待ち望み踊る鷺の化身
(※平成27年1月公演プログラムより)

この演目の素敵なところは、
物語がとてもシンプルなので
鑑賞する時期、自身の状態などなどによって、
様々に読み解き、味わえることでしょう。

わたくしは、春、夏、秋に遠い日を
冬の鷺娘に、明日を見ておりました。

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◆お席2列19番にて

【床】

錣さん、宗助さん、そして皆様
素晴らしゅうございました。

義太夫というよりも、長尺の謡曲に近いこの音曲を
美しく聴かせて下さった。

錣さん、長い音の最後まで、はっきりと聞き取る事ができる。
上手く説明出来ないのですが「子音が最後まで通っている」
そんな感じで、なんか凄いなと、その発声に感動しておりました。

関寺小町は、錣さん宗助さんの浄瑠璃に簑二郎さんの遣いが重なって
厳かな、深みのある文楽を堪能させていただきました。

芳穂さん、お声が伸びて美しい。
若手会の桜丸切腹が楽しみです。

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【手摺】

◆万才

簑紫郎くん太夫、玉勢さん才蔵、楽しゅうございました。

玉勢さんの才蔵は随分よろしくて
こんなに大きくお遣いにならはるんやと
驚かされたことでした。

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◆海女

勘彌さん海女の色っぽいこと。
足はどなたがお遣いでしたか。
とても艶っぽくてよろしゅうございました。
蛸はやっぱりかいらしかった(*´ω`*)

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◆関寺小町

簑二郎さん、とてもよろしゅうございました。

老女の、杖を頼らなければ歩けない動き
短冊を胸に抱く姿。

婆の首には、何の細工もないはずやのに、
苦しいような、遠くを見るような
何かを諦めたかのような、様々な表情が浮かび、
見ているこちらまで、胸が苦しくなったことでした。

お見事でございました。

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◆鷺娘

清十郎さん、美しゅうございました。

どのようにお遣いになられているのか、
鷺がツツツツッと跳ねるように踊る様は
この娘が鷺の精であると理解出来る、
なんとも不思議な美しい動きで
心の中で「鷺や。跳ねてるがな。」と、
喜んでいたことでした。
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春公演も、あっと言う間に折返し地点となり、
もうすぐ後半に入ります。

どうか無事、何事もなく、千穐楽が迎えられますように。

技芸員の皆様、関係者の皆様、そして観客の皆様の
ご健勝を祈念しております。
必ずお元気でいて下さいますように。



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