1月6日は文楽劇場へ
初春文楽公演第一部 菅原伝授手習鑑 三段目へ伺いました。

1月22日にも伺いましたので、その分を「※」印で追記します。

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菅原伝授手習鑑は文楽三大名作のひとつ。
天神さんの生涯、関係する人々の苦悩を
3組の親子の別れを軸に描き出した物語です。

三段目は、導入部である車曳から後は
時代物の中の世話場。

白太夫70歳のお祝いという
目出度く楽しいほんわかムードから
舞台は米俵を投げ合う喧嘩に大転換
そして一旦収まった後に、桜丸が切腹します。

この作品に関しては、初代玉男師匠が「文楽藝話」、
七世竹本住太夫師匠が「文楽のこころを語る」の中で
藝談をなさっています。
とても興味深い内容ですし、聴きどころ、見どころを知るには
最高の手引となっておりますので、ご興味のある方は
ぜひぜひご一読下さいませ。

全体的な鑑賞ガイドとしては、本公演のプログラムとあわせて
平成26年4月に通し上演された際の公演プログラムが
物語を理解する良い資料となりましょうか。

また文化デジタルライブラリーにも特集がございます。
*現在メンテナンス中。令和3年2月末改修版公開予定。

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◆お席2列16番にて

【床】

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国立国会図書館デジタルコレクション
踊形容外題づくし 菅原伝授手習鑑車引のだん
書誌ID:024122779


◆車曳の段

睦さん、高い音もちゃんと出ておりました。
芳穂さん、昨年の素浄瑠璃からずっといい。

この2人の梅王、桜丸から挑まれ、
物語と同じく受けて立つかのような籐さんの語り
太くて力強くて聴き応えがありました。

碩君も杉王丸、しっかり語れていた。

津國さんの時平も迫力があってよろしゅうございましたね。

お三味線の清友さん、文化長官表彰まことにおめでとうございます。
本公演も、安心の音色でございました。

tyasenzake

◆茶筌酒の段

大好きな段です。
三輪さん、團七さん、素敵でした。

三輪さん、お祝いごとの支度をする、ほんわかした雰囲気が広がって、
聴いているこちらまで、春のように、ぽかぽかほわほわしたことでした。

kenka
国立国会図書館デジタルコレクション 
書誌ID:000003280465


◆喧嘩の段

「前半(1/6)」

小住ん、GJ!
声も太く大きく、登場人物の語り分けも丁寧でとても良かったです。
梅王丸と松王丸のキャラクターの違いがようわかりました。

寛太郎君、もうちょっと、やんちゃも聴きたい。

「後半(1/22) (※追記)」

亘くん、GJ!
一昨年の若手会から、どんどん良くなっていて
持ち味も活かせていて、エエなあと思います。

友之助君
一撥の意味を考えて弾てはるのは、ようわかります。
それは好もしく思える。
これからもご精進下さいますように。

kiso
国立国会図書館デジタルコレクション 
書誌ID:000003280465


◆訴訟の段

錦糸さん、いつもながら素敵(人´∀`).☆.。.:*・゚
靖さん、低いところ、少し難しい感じでしょうか。
ここがしっかり聴きとうございます。

sakura
国立国会図書館デジタルコレクション 
書誌ID:000003280465

◆桜丸切腹の段

富助さん、素晴らしかった。
取り残された八重が戸口に立った時の「チン」。
あれは八重の涙でございましょうか、それともやるせない胸の内。
いずれにせよ、そこでハッと、させられたことでした。

千歳さん、よろしゅうございました。
泣けんかったのは、たぶん、わたくしの体調のせい。

梅王丸「コリャ何事」からのクドキは
玉佳さんの遣いと浄瑠璃が重なって
胸が熱うなったことでした。

sakuramaru
国立国会図書館デジタルコレクション
桜丸/白太夫 
書誌ID:024122779

【手摺】

◆立役

簑助さん、お元気そうでよかった。
桜丸、絶品でございました。

玉輝さん、時平。
すごい迫力。胸が膨らむ様子まで良くわかりました。

玉男さん白太夫 とても元気な70歳。
まさに「この親にして、この三つ子あり」という感じでした。

玉志さん、松王丸
車曳では少し左とタイミングが合うてないように思いましたが
喧嘩からあとは、いつもどおりの玉志さんで安心しました。

玉佳さん、梅王丸
この日のMVP。
遣いが大きいのは勿論ですが、
何かこう、人形の腹の中から湧き出て来るものを感じました。
桜丸切腹のあと、腕で涙を抑える場面は
その悔しさ、悲しさが十分に伝わって
胸が熱うなったことでした。

簑紫郎くん、車曳の桜丸
シュッとしてスピーディに動いて
錦絵のような桜丸でございました。
左はどなたがお遣いでしたか。
とても綺麗に流れていました。
足も良く動いていた。
三人の呼吸が合うと、こんなふうに人形は動くんやと
見惚れておりました。

玉翔くん、杉王丸、大きく遣えていました。


minna
国立国会図書館デジタルコレクション
書誌ID:024122779

◆女形

清十郎さん八重、初々しくて可愛くて、そして哀れでしたね。
素敵でした。

簑二郎さん、清五郎さんの先輩女房、よろしゅうございました。
簑一郎さんの十作も良かったです。

tenaraikagamihaiyaku


床も手摺も皆さん本当によろしくて
初春の第一部を飾るのにふさわしい
素晴らしい文楽やったと思います。

喧嘩の段は前半後半でお浄瑠璃の配役替えがございますので
後半も伺う予定にしています。

よい文楽でありますように(^人^)

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【※追記】

今回は喧嘩の段で配役替えがございましたので
2回、劇場に伺わせていただきました。

おかわり、行って良かったです(*´ω`*)

◆ダブルキャスト

ダブルキャストの2ペア、特に太夫は
聞くたびに「良うなったなあ」と思わせる2人で、
技量も拮抗している。
お三味線とのペアも良いと思います。

「両方聴きたい」と思わせる
絶妙なダブルキャストにつられて
おかわり観劇したのは初めてでしたが
どちらもよろしく、とても楽しい経験になりました。

◆日々磨かれる芝居を実感

全体的に1月22日の回は、1月6日より、
ずっと聴き応え見応えがあったと思います。

芝居は舞台を重ねることで日々磨かれて行くことを
改めて実感させられたことでした。

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2021/01/12 
一回目記事公開

2021/02/10
※印 追記