2013年11月7日大阪国立文楽劇場
竹本義太夫300回忌

■通し狂言 伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)第二部

藤川新関の段 引抜き 寿柱立万歳/竹藪の段/
岡崎の段/伏見北国屋の段/伊賀上野敵討の段

お席:1列24番にて

チラシ(表)  チラシ(裏・あらすじ)  配役

【あらすじ】

日本三大敵討の一つ、荒木又右衛門らの敵討ちの実話をもとにした全十段の壮大な物語。

和田志津馬の父親が、和田家にささいなことで恨みを持った沢井股五郎に殺されたことを
発端とする仇討ロードストーリー。敵討ちをはたすために、志津馬と政右衛門は、それぞれに、
股五郎を追いかけ、鎌倉から東海道を下ります。その先々で登場人物個々の人生を描きながら
物語は重厚に展開。当時庶民の間で流行った道中双六に見立て、義理と人情を旅情豊かに
描き出した壮大な物語です。


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【藤川新関の段 引抜き 寿柱立万歳】

イケメンに惚れる娘心は今も昔もかわることなくw
志津馬に一目ぼれする文雀師匠のお三輪ちゃん、なんとまあかわいらしいこと。
ダメンズ志津馬はお三輪をすっかりたぶらかし無事に関所を通り抜けます。

この段は仇討物語の中にあって笑いどころ満載のちゃら場が続きなかなかに楽しい。
助平の動きも台詞も笑えます。

引抜きは寿柱立万歳。
おもわず手拍子を打ちたくなるような楽しい万歳でございました。


【竹藪の段】

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画像:文化庁月報 連載「鑑 文化芸術へのいざない」


シーンはうってかわって雪降る竹藪。

玉女政右衛門、殺陣のシーンといい、追ってを逃れて息をひそめ
この竹藪を通り抜けるシーンはまるで絵画のように美しく

めっちゃかっこよかった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


【岡崎の段】

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画像:ジパング倶楽部11月号


そしていよいよ岡崎です。

二度と生きてあえるかどうかもわからない政右衛門に、一目でいい息子をあわせたい。
その一心で乳飲み子を抱え雪深い中、旅をし、癪に倒れる和生お谷。

自分の妻子が今すぐそこで凍えてしまいそうと知りつつ耐え忍ぶ政右衛門

そして最後はわが子を手にかけてしまわざるを得ない悲しい筋書き

玉女政右衛門、幸兵衛勘十郎の殺陣型決まりまくりの見せ場も多いシーンながら
和生さんのお谷がもう可哀想で可哀想で、見てられヘンかった。

お谷の切なさ、政右衛門の苦しい胸のうちを嶋大夫見事に語りきってくれはりました。

そしてお三輪。
ダメンズ志津馬に惚れて騙され枕をともにした挙句、あんな可愛らしかった娘が
最後は尼にならなアカンやなんて。悲しすぎるやろ(;;)

こんな悲しい筋書きやのに最後は仇討成功への光が見える。
見事なドラマを見せていただきました。

ウチ的には今回の通し狂言、この段が最高でございました。


【伏見北国屋の段/伊賀上野敵討の段】

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画像:文楽応援団 企画展示「伊賀越道中双六」

和生さんかっこいい


この段からはもう怖いものなし。
どんどん話が進んでいきます。

最後、伊賀上野敵討の段は偉丈夫な男たち勢揃いで
見事仇討とあいなり、見事な型に溜息と喜びの拍手を送りつつ
幕は閉じたのでありました。


【おまけ】

この日の帰り、諸事情あって、文楽を見に来てたオーストラリア人の女性と
梅田までご一緒したんやけど、彼女は志津馬の人形めっちゃステキ~カコエエ~と
惚れていはりましたw イケメン好きって洋の東西を問わずやなあと思うと
おかしかった。

彼女は来日4回目のジャパンフリーク。シドニーの大学でフィルム(映像かな)系の
プロフェッサーをやってて、今回はカンファレンスへ参加するための来日でした。
歌舞伎は何回か見たけど文楽は初めて。もうめっちゃステキやった~と
感激してはりました。

やっぱり美しいものは誰が見ても美しいのやなあ。

なんかそんなことをほのぼの思ったええ文楽でございました。


あらすじで読む名作文楽50 (ほたるの本)あらすじで読む名作文楽50 (ほたるの本)
(2005/06/01)
高木 秀樹、青木 信二 他

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