7月1日は西宮の白鷹禄水苑さんへ

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能と浄瑠璃の競演
『能楽小鼓と文楽三味線で綴る「海士-玉取り伝説-」』
を、聴きに伺いました。

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「海士(あま)」は能の五番物。

讃岐の志渡寺に伝わる海女の玉取り伝説をもとにした狂言で
世阿弥が改作した(かもしれない)と言われています。

能としては知らなくても「海女の玉取り伝説」として、
絵本や昔話などでご存知の方も多いことでしょう。

※ストーリーの全体像は、こちらの機械朗読がわかりやすいと思います。


私は能には不安内なんですが(シテ方って何なん?というレベル)
このお話に興味があり、それを能と浄瑠璃でセッションするということで
思わず飛びついてしまいました。

このメンバーでのセッションは今回が4回目だそうです。
4ヶ月前、藤蔵さんが名古屋での公演を終え、食事をしていた所に
小鼓の久田先生からお電話が来て企画が始まり
わずか4ヶ月間で開催の日を迎えたそうな。

脚本は梅若基徳さん。作曲は藤蔵さん。

亡霊のオカンを謡うのは梅若基徳さん、
息子は津駒さん

オカン追善のため志度の浦を訪れた前房大臣御一行様の前に現れた1人の海人。
従者が彼女に水底に映る月を見るための「みるめ」を潜って採って来いと
言うたところからオカンが昔話しを始めます。

「名珠はこの沖にて龍神にとらる。大臣御身をやつし。かの玉をかずかせんが為にあま乙女と契りをこめ。一人の御子を儲け給う。今の房前の大臣とかや。」
 
「されども心にかかる事は。この身のこりて。母知らず。ある時功臣語りていわく。かたじけなくも御母は。讃州志度の浦房崎の。あまり申せば恐れなりとて詞をのこす。さては卑しきあまの子。賎の女の腹に.宿りけるか。」

海人の昔語りに、

お母ちゃんなん?もしかして、ボクがずっと気にしてた
あんたがボクのお母ちゃんなん?

と、驚く前房の前で海人オカンが当時を再現。

深い海の底、荒れる波、襲いかかる龍、宝珠を守るため切り裂く我が乳房の下。
描き出されるのはオドロオドロしいほどの激しい情景。

「大悲の利劍を額にあて。龍宮の中にとび入れば。左右へばっとぞのいたりける。そのひまに宝珠を盗みとって。逃げんとすれば。守護神追っかく.かねてたくみし事なれば。持ちたる劍をとりなおし。乳の下をかききり玉おしこめ.剣をすててぞふしたりける.龍宮のならいに死人をいめば。辺りに近づく悪龍なし.約束の縄を動かせば。人々喜び引きあげたりけり.玉は知らずあまびとは海上に浮かみ.いでたり。」

「かくて浮かみはいでたれども。悪龍の業と見えて。五体もつずかず朱になりたり。玉もいたずらになり。母もむなしくなり給うと。大臣嘆き給えば。その時息の下に。わが乳の辺りをみ給えとのたもう。あやしみ見ればげにも.劍のあたりたる跡あり。そのうちより光明かくやくとある玉を取り出だしたり。さてこそ約束の如く。御身も世つぎの位を受け。この浦の名によせて房﨑の大臣とは申せ。今は何をかつつむべき。これこそ御身の母.あまびとの.幽霊よ。」

藤蔵さんのお三味線はいつも文楽で聴くそれとは違い
渦巻く波のように激しい音を奏でていはりました。
そこに小鼓と笛が重なるクライマックスは鳥肌が立つほどファンキー。

至芸にございました。

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この日のドリンクサービスは蔵出し原酒。
冷えたお酒を美しいお庭で頂きました。
めちゃめちゃ美味しかったです(*´ω`*)

禄水苑さんは伝統芸能系の様々なイベントや講座をしていはります。
会場の宮水ホールは程よいサイズで、すごく楽しめますし、
お酒もいただけますし、ご興味のある方はぜひチェックしてみて下さい。

◆白鷹禄水苑
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私もまた、機会あれば寄せていただこうと思います。
この度はお世話になりました。
有難うございました(^^)

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◆おまけ

行きしなに阪急西宮北口で今津線の乗り場を間違えて
門戸厄神方面へ行ってしまいました。
ウチ的には「今津線=門戸厄神」やから(;・∀・)

で、門戸厄神を過ぎた所で気づきあわてて甲東園で下車。
電車の中もホームも走って走って、阪神西宮へついたのは開演13分前。
そこから浜風に煽られ着物の裾翻してどうにかこうにか
「よかった間に合うたε-(´∀`*)ホッ」とたどり着いた受付には
和生さんが(@@)。

人間国宝を前に「こんにちは」とお上品に振る舞える余裕もなく

「あ、和生さんや!」と言うてしまうわ
「今津線間違えて門戸厄神向いて行ってしもた」と白状するわ
ほんまにウチって(ノ∀`)

ともあれ、今度からはもうちょっと時間に余裕を持って
電車も乗り間違えんようにしようと思います(〃∇〃)