2014年1月24日(金)
国立文楽劇場
初春文楽公演

第1部
二人禿
源平布引滝 九郎助住家の段
傾城恋飛脚 新口村の段

お席 1列18番にて

チラシ(表)  チラシ(裏・あらすじ)  配役


公演開幕から千穐楽まで、大盛況のうちに幕を下ろした初春文楽公演。
ウチも先週末、寄せていただきました。

その大入りの様子は「初春文楽公演は大入りの模様、めちゃ嬉しい(^^)」
書いておりますので、そちらをお楽しみいただくとして

今日は簡単ですが、その鑑賞レポートのようなものを。


【二人禿】

二人禿は京の遊郭で行儀見習いとして花魁に仕える禿(かむろ)の少女2人が
垣間見る大人の色恋の世界を手毬唄に重ねて踊り唄い
無邪気でもちょっとこまっしゃくれた花街の娘らしい愛嬌をふりまきます

20140103kagamibiraki5.jpg

写真:日本芸術文化振興会

この赤い裾の長いべべ来た禿がほんまにかいらしかったです。
女の人形には足というのがあらへんのですが、この娘のそれにはあって
それがまた赤い鼻緒のぽっくり履いて、裾を開いて飛び跳ねる。

手毬唄は京都の人やったら誰でも知ってはる「京で一番糸屋の娘」
から始まるそれで、見てておもわず手拍子しておりました。


【源平布引滝 九郎助住家の段】

源平盛衰記を題材にした傑作時代物の人気の一段です。
ストーリーは長いのでご興味ある方はどうぞ下記から
ご覧ください

文楽ポータルサイト らぶんらく源平布引滝 九郎助住家の段

kurousumika.jpg

写真:msn 産経フォト 文楽にあう

いつもながら玉女さんの武将使いといのは本当にカッコええのですが
その対極になる倅太郎吉玉翔さん、腕白ダンスィの元気、健気がよう伝わってよかったです。

切場の咲大夫素晴らしかったのは勿論ですが
後の呂勢大夫、そして清治師匠お見事でした。

切ないシーンが続く切場から、舞台は一転
実盛が馬にまたがり見栄を切るという後のダイナミックさ。

その傍らで爺にひかせた木馬にまたがりいつか敵を討つと
威勢を上げる倅太郎吉

悲しいことの後ながらすべては明るい未来へとつながっていく
その希望の光に向かっているような舞台全体の勢いを
呂勢大夫の語りそして鶴澤清治師匠の力強い三味線が勢いよく盛り上げ、
幕引きの後までその力強さが劇場全体を包み込みほどけんほどの
素晴らしさでありました。


【傾城恋飛脚 新口村の段】

冥途の飛脚として有名な浄瑠璃の改作です。
浄瑠璃のデファクトスタンダード、厄介の原因を作りだす色男ダメンズ飛脚中兵衛は
傾城(遊女)梅川と深い中になり、ぶっちゃけ見栄で飛脚として預かった金の封印を切り
金を遣うて梅川ともども追われる身へと。やがて故郷新ノ口村へと逃げて来た二人に
親孫右衛門との切ない再会そして別れが訪れます。

nikokuchi.jpg


この段は何というても切場嶋大夫の語りそして和生さんの孫右衛門
すばらしかったです。

決して派手なクドキもふりもない中、親が子を思う深い慈しみが訥々と伝わって来て
ラストシーン、雪の中、傘の中に顔を隠す孫右衛門のあの姿を見たときは
しゃくりあげてしまいました。

本当に美しかった。

勿論蓑助さんの梅川切なくはかなく美しかったのは勿論ですが
ここはやっぱり孫右衛門やなあ。

人形遣い吉田和生さんという方は決して派手な方ではないんですが、
本当に情の深いなんともいえんステキな人形遣いさんやとしみじみ思います。

伊賀越え道中、岡崎の段お谷に引き続き今回も。
地味なシーンをじっくりほんまに味わい深く遣うてくれはりました。

今回第一部、第二部、よりどりみどり、ミドコロ満載な中で
どれか一つ、お前の好きなシーンを上げろと言われれば
ウチはこの段、ラストシーンといわしてもらいます。

新年早々、ほんまにエエもん観せていただきました。
ありがとうございました。


あらすじで読む名作文楽50 (ほたるの本)あらすじで読む名作文楽50 (ほたるの本)
(2005/06/01)
高木 秀樹、青木 信二 他

商品詳細を見る